• 信木さん

    最高責任者である「杜氏(とうじ)」として蔵を統括する。

  • 山本さん

    酛屋(もとや)として、酒母造り、仕込み、分析を担当。

  • 太田さん

    米の蒸し作業と放冷を担当。

  • 小西さん

    精米と洗米を担当。

まずは自己紹介

信木

信木(のぶき)です。杜氏(とうじ)として蔵の中を統括しています。
杜氏の仕事は、主に醪(もろみ)の管理と麹(こうじ)の造り、蔵人への作業指示です。
やっぱりお酒が好きだったのと、酒造りの工程に興味を持ってこの仕事に就きました。
もともと鳥取のお酒が好きで、鳥取の蔵に入りたいと思っていたんです。

山本

酛屋(もとや)担当の山本です。
酒母造りをメインに、仕込みやお酒の分析などをやっています。
農業試験場でアルバイトをしていて、その時に酒米の品種改良に関わっていたんですが、それもあってお酒を造る仕事がしたいなと。

太田

太田です。主な担当は米の蒸し作業と放冷です。
工場見学のTV番組が好きで...酒蔵!見たい!行ってみよう!という感じで入りました(笑)。
お酒は好きでしたが、はじめは飲むことより造ることへの興味が大きかったです。

小西

小西です。自分の担当は精米と洗米です。
大学から新卒で入社して1造り目(1年目)です。
実は...自分の彼女の地元が鳥取で、こっちの仕事を探していたんです(笑)。

お酒造りについて

小西

精米などは、ずっと泊まり込みで作業するんですけど、
どの工程もすごく手が込んでいて驚くほど繊細です。

洗米は、その後の工程のために、
水の吸収率をきっちり合わせないといけないんです。
なので、秒単位で洗う時間を管理しています。
その時々で米が吸う水分量が全然変わりますし、
洗う人によっても違ってきますので、
作業する人たちの洗い方のクセとか見ながら
時間を調整していきます。

山本

よく洗う人の場合は米がどんどん水を吸うからね。

小西

ぴったり合うと、ホッとします(笑)。

太田

蒸し作業は、大きい釜の中に米を何回かに分けて入れていきます。
蒸気を止めて、米を入れて、また蒸気を出して...というのを繰り返します。
長い時間釜の蓋を開けていると、米がベタついてしまうので、
手際良く入れることを心がけています。
あと、熱いです。火傷もします。
蒸し布をかける時に、蒸気が集まって外にブワッと出るんです。

信木

麹造りは、杜氏になってからの仕事です。
いい麹を造ろうとしてるんですけど、
それが結果として出るのは酒母、醪になってから。
毎年が勉強で正解が無いですね。
自分が蔵に入ったときは、まだまだ上下関係が厳しくて、
60代、70代がたくさんいる中にポツンと30代が入ったんです。
トップに杜氏がいて、その下に頭(かしら)や麹を作る代師(だいし)がいて、
杜氏から直接指示をもらうことはなかったです。
その時、自分は今の山本くんと同じ酛屋の立場で、
杜氏が何を考えているかを肌で感じながら、勉強させていただきました。

山本

酒造りは、その年の気候などの条件で変わるので、
毎年違う造りをするのが楽しいところです。
酒母造りの流れは、教科書的なものもあるんですが、
実際やってみると全然違ったり、
まだまだ突き詰められるなって思いますね。
酒母は夜通し世話しないといけないんで、赤ん坊みたいです。
ちょっと油断すると、発酵が進みすぎて泡がぶわーっとなったり...
愛情が足らんかったなぁと反省します(笑)。

良い酒母は、香りの質と醪造りの発酵の進み方で分かります。
酵母がヘタレずに、発酵が進んでいくんです。
でも実際、酒母造りの段階では、良い酒母かどうかは正直分からない。
本仕込みに入るまで、結果が見えないんです。
その結果も、他の工程が良かったからなのかもしれないし。
酒造りはリレーみたいなもので、チームワークが大事。
ひとりでは出来ません。

信木

逆を言えば、ひとりがコケても、みんなでフォローして挽回できる。
今年のコンセプトは、「愛ある酒造り」なんです。
愛情を持ってやってくれと。毎日米に声をかけろよと、よく言ってます(笑)。

小西

よく言われます。愛が足りないぞと(笑)。

山本

「やってる?どお?」って声かけてます。サボるとすぐ泡吹くから(笑)。

日本酒の魅力とは

小西

自分は大学が高知だったんですが、
高知の人はグラスが空いたら、すぐに注ぎ合うんです。
飲み会は「この人普段こんなこと思ってるんだ」という話が聞けて、
すごくいいコミュニケーションになってました。
やっぱり、お酌しあうと話が弾むんです。

太田

蔵に入って、色々と利き酒をして、
日本酒って、こんなに香るんだと驚かされました。香りが深い。
それまでは、ほとんどビールを飲んでたんですけど、
この蔵に来てから日本酒が好きになりました。
IKU'Sもゆっくり香りを楽しみながら飲めるので、
あまり日本酒を飲み慣れない人にとってもいいと思います。

山本

原料が米と水だけなのに、造りや酵母の種類で全然違う香りや味が造れる。
同じ原料なのに、こんなにも蔵の特徴が出るのが、
日本酒の魅力であり、面白さだと思います。

信木

自分は、もちろん冷やも飲みますが、実は燗酒派なんです。
温めて飲むと疲れを癒やしてくれるというか…。
日本酒ってほっこりできるのがいいですよね。

いくす-IKU'S- について

信木

今回、他の日本酒とはちがう新しい味をどう造るかを試行錯誤しました。 これまでも精米歩合を変えて、辛口にしたり、香りを出したりというのはやってるんですが、 造り自体を大きく変えた仕込みは、じつは初めてなんです。 IKU'S SHIRO は、酒母を応用した造りなんですが、 それも今までやってきたウチの蔵の酒母とは違う新しい手法なので、すべてがチャレンジです。 開発段階から足掛け3年かかったのですが、 造りながらどんなお酒ができるのか楽しみでもありました。

山本

清酒の原料は「米」と「水」だけなので、 新しい味を造るというのは本当に難しいんです。 IKU'S は、いい意味で日本酒っぽくないお酒ですが、 やっぱり自分達は日本酒を造っているので、 その中に日本酒の良さをとり入れたいと思っていました。 で、やったのが香り。自分自身、日本酒にのめり込んだのも、 洋梨みたいな香りがする日本酒に驚かされたことがきっかけでした。 IKU'S SHIRO では、そういったフルーティーな吟醸香を出しています。 そういうチャレンジはやりがいがあって、楽しかったです。

信木

IKU'S SHIRO は香りと酸が特長で、さっぱりした味感なので、 カルパッチョのような軽いものや、オイル系の料理に合うと思います。

山本

スイーツ系にも合うでしょうね。

小西

アルコール度数も低めに抑えてるんで、料理に合わせなくても、 お酒だけでデザートみたいに楽しめると思います。

信木

冷やした方がおすすめですが、...もしかしたら、お燗してもいけるかも。

えー!?

信木

ホットワインみたいな感じで。

なるほどー

最後にひとこと。

小西

自分の彼女や友人もカクテルとか甘いお酒を飲むことが多いんですが、 IKU'S は飲みやすいお酒なんで、 アルコールが苦手っていう人にも美味しく飲んでもらえたらと思います。

太田

とりあえず、まず一口。 そういうお酒との出会いというか、 IKU'S が、日本酒の良さや深さを知ってもらえるような、 そういう入り口になる機会をつくれたらなと思いますね。

山本

IKU'S は飲みやすいお酒なんですが、じつはその中にある、 日本酒の素晴らしさ、奥深さに気付いてもらえたら嬉しいですね。

信木

日本酒が好きな人にも、苦手だという人にも、 一度、IKU'S を飲んでもらいたいですね。 そこから日本酒のリピーターが少しでも増えればと。 IKU'S がきっかけになって、ウチの蔵のお酒にかぎらず、 日本酒を飲んでもらう機会につながれば、有り難いなと思います。 「こういうお酒もあるんだ!もっといろんなお酒飲んでみたいよね!」 ってなってもらえたらいいですね。

おしまい。